必要なものは、必要な時に—ヨガの本との再会
ヨガに出会い、ヨガを学ぶ中で、
暗いトンネルを抜けたように感じた瞬間があった。
20年以上も前のことだ。
そこからヨガを続け、ヨガは私の支えとなった。
中でもヨガ哲学とヨガセラピーは、いつしか私のライフワークになった。
心と体をつなぐ。
「私とは何か」を追求する。
人と比べない。
ありのままの自分を受け入れる。
今に生きる。
こうした考えは、何度も私を助けてくれた。
その一方で、長くヨガを学び、伝えていく中で、
時にはかえって苦しくなるようなこともあった。
人との関わり方。
社会との繋がり。
経済的なこと。
私、一体、何のためにヨガをしてたんだっけ・・・
そんなことを思うこともあった。
私には、もう一つライフワークのように続けていることがある。
書店巡りだ。
本との出会いには、何らかの意味があるように思っている私は、
行きつけの書店だけでなく、
初めて訪れた土地では必ず書店に立ち寄る。
数年前、いつものように書店の中を歩いていたとき、
なぜかそこだけ光って見えるような本があった。
スワミ・チダーナンダの『八段階のヨーガ』。
決して厚い本ではない。
どちらかといえば、薄い本だ。
話題の本だとか、ポップがあるわけでもない。
それなのに、
私は目が離せず、足が自然と止まり、手をのばしていた。
そして、
「今の私には、この本が必要だ」と思って買った。
ところが、すぐには読まなかった。
ときどき思い出したように少し字を追うだけ、
眺めるだけで、気がつけば2年ほどが過ぎていた。
それが、この数日、急にじっくりと読みたくなった。
そして読み始めて、改めてわかった。
「ああ、だから私はヨガをしているんだ」
胸につかえていたものが、すっと消えたような、
腑に落ちた感覚が私の中に広がった。
ヨガの教えは、ヨガをするときだけのものではなかった。
人との関係を考えるとき。
自分の心の動きを見つめるとき。
仕事について考えるとき。
何かを選ぶとき。
さまざまな出来事や物事を理解するための、大きな柱になっていた。
今、私は、これまで学んできたこと、経験してきたことをつなぎ、
その集大成ともいえるものを形にして始めようとしている。
そんな今、この本を読んだことで、バラバラに見えていたものが、
また一つにつながったように感じている。
ヨガについて書かれた本は、たくさんある。
そのどれもが大切だが、
その時その時に必要な学びがあり、
何度も何度も再会しているように思う。
これは、ヨガに限らずどの本にも言えることだろう。
必要な時に、必要な出会いに導かれていると感じている。
『八段階のヨーガ』
今の私にとって、
この本はとても、
とても大切な一冊だ。
そして、幾度も再会を果たす本なのだろう。
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